……でも自殺?

本当に彼が自ら命を絶った?
全てを投げ出して?

そんなのは信じられないし
絶対に信じたくない。


――でも
彼と離れた期間が長すぎて
私の知らない何かが
ケイに襲い掛かってたとしたら?

生きることを否定したいぐらい
絶望的な“何か”。


記事で書かれたような事が理由なんて
絶対に信じられない。


誰よりも繊細で、傷付きやすくて
他人の感情を感じすぎてしまうケイ。

そんな彼を打ち砕いた何か。


初めて出会った時から
何となくだけど感じてた。

この薄汚れた世界で生きていくには
彼の心はあまりにもはかなく
きれい過ぎたから。


そう思いながらも
こんな重大な彼の最期を
こんな文章で知る事になるなんて
絶望を通り越して
自分自身を呪いたくなる。


いったいいつから
彼と私の間にこんな果てしない距離が
出来てしまったんだろう。