――私に接するときとは少し違う
アニキじゃない
等身大のケイの言葉


だからその分
余計に胸に響く。


必死で走り続けて
最後の最後まで歌い続けたケイの覚悟
やっとわかってきた気がして

同時に彼の顔、声、歌
全てが頭の中に浮かび上がってくる。


だからますます彼が愛しくなって
泣いて泣いて、
泣いて……

顔ぐちゃぐちゃになるくらい
絶え間無く泣き続ける私の手
ユウキは一晩中ずっと握っててくれた。


やがて明け方になって泣きつかれて
気絶するみたいに眠りにつく寸前
遠ざかる意識の中で思った。


何度もステージに上がり
自分の歌に歓声をあげる
ファンの姿を見ながら

ケイはまた新しい夢を
見つけたのかもしれない。


それは別に
私との約束を忘れた訳じゃなくて
その延長線上にある新しい夢。


ケイはきっとその夢を
果たそうとしたにすぎないんだ。


いつまでも人の心に
生き続ける歌を歌うことを
命を落とす直前まで
決して諦めなかった。


私が送ったブレスの言葉
“Forever in Noise”の願いと共に――。