中に入ると
貴方の煙草の匂い



灰色の煙が
灰皿から上がっている





この匂いを嗅ぐと
気持ちが揺れる



ダメ
ダメ


言わなきゃ…
言わなきゃいけない




「…ここ座って」


真っ赤なソファに
案内された



座るなり
貴方の顔が近づいてきた


「…ダメっ!!!」



手のひらで、顔をガード
貴方は…
不機嫌そうな顔をしてる

私は、息を軽く吸って…




「…別れて…ほしい」