お母さんから早く逃げるために勢いよく玄関のドアを開けた。

「元ちゃん大変だよ!お母さんが鬼に…あれ!?」元ちゃんがいない。

「もしかして元ちゃんを誰かが誘拐したのか!警察に電話しないと」携帯を鞄から取り出していると。

玄関のドアの後ろから声がした。

「ぢぃーか」誰かが叫んでる。

おそるおそるドアの後ろをみると元ちゃんが挟まっていた。

「発見ー。誘拐されたかと思ったよ」見つかって一件落着だ。

挟まってたから出してあげると。笑顔で。「ちかちゃん!なんで俺がこうなってたかわかるよね?」


「うーんわかった!1人でかくれんぼしてたから」高校生にもなってかくれんぼとか元ちゃん恥ずかしいよ。

「いい加減にせんかい!智香が勢いよくあけて挟まったんだぁ」そうだったの。早く言ってよ。

「ごめん!なんか奢るから許して」金欠だけれどしょうがない。