｢あのー神崎は怪我をしてるんですよ｣雨宮君が元ちゃんに言ってきた。
｢あ…ごめん。俺つい…｣
｢つい？｣
｢俺にとっちゃ智香は妹みたいなもんだから心配だったんだ｣やっぱり元ちゃんの中ではあたしは妹なんだね…。
｢そうだよね…あたし達はずっと幼なじみだもんね。｣なんであたしもこんなこと言っちゃうの。
｢お…おう!智香のお母さん今先生と話してるから。俺は家に帰るな｣元ちゃんは出ていった。
｢神崎の好きな人って…月森先輩？｣なんでわかっちゃうの？
｢なわけないじゃんか…あたしと元ちゃんは幼なじみだもん｣わざと明るく言った。
｢そっか。神崎はそれでいいの？幼なじみだけで本当にいいの？｣
ガラガラと音がしてお母さんがカーテンを開けてきた。
