「ねぇ?今から暇?」



と聞いてきた!



僕は尚志との約束が…

と思いながらも…



「はいっ…特に予定は…」



っと答えてしまった…



「じゃあさぁ〜!…
ちょっと付き合ってよっ!」



そう言いながらニッと

微笑んだ彼女は…


僕の腕を掴んで歩き出した…



僕は高鳴る胸の鼓動が

彼女に聞こえてしまわないかと
必死に冷静を装った…



しかし…



まさに火に油!

そう意識すればする程…

ますます鼓動は強くなる…



彼女を見つめていると

彼女が僕の顔を見た!



焦って目を反らす僕に

彼女が言う…



「ねぇ…颯人って…
私の事好きでしょ?」



!?僕は焦った!


いきなり何を言うんだ

この人は!



否定はできない…


確かに僕は彼女の事が

好きだ…



だが…



そんな事

素直に答えられる

はずもなく…



どう答えようか考えていると…


「っはははっ!
冗談よ冗談!えっ!
もしかして図星だった?」



っと…

笑いながら言ってくる…



僕は思わず



「そっそんな訳
ないじゃないですかぁ!
ファンですよファン!」



っと言ってしまった!



違う…違うんだ…

ほんとは好きなのに…



彼女は悪戯っぽい表情で

僕の顔を覗きささやく…



「やっぱり颯人って
おもしろいねっ」



そう言い微笑む彼女の表情が

とても可愛く見えた



そんな話をしながら

少し歩いた所で

彼女は立ち止まった!



「ここっ!!着いたよっ!」



そう言う彼女の視線の先に

目をやると…



そこには……