あれから僕達は

時間の合う時は

会うようになっていた…



そして…



いよいよ彼女の…

バンドとしての

最後のライブの日となった…



僕は複雑な心境に

なっていた…

彼女を知るきっかけになった

バンドの解散…

新たなスタートをきる

彼女には悪いが

少し寂しい気もする…



そんな事を考えていると…

携帯に茉莉の名が

表示され…

僕は電話にでた…



「もしもし颯人〜!
今日ライブ来るんだよねぇ?
その前にご飯行かない?」



彼女もやはり複雑な

心境なのか…

いつもよりやけに

テンションが高い…



「うん…いいけど…大丈夫?」



気になり聞いてみると…


「ん?何が?
私何か変?そんなことより
お弁当作ったからさぁ♪
どっかで食べようよっ」



やはり…

変だ…

彼女が料理を?

そんな話…聞いた事もない…



僕は少し嫌な予感が

しながらも

返事を返した…



「へ〜珍しい!
お弁当作ったんだぁ!
じゃあ…行こうか?」



そして僕は…

彼女を迎えに行き…

芝生のある公園を探して

車を停めた…



「はぁ〜!いい天気だね〜!
青い空!白い雲!緑の芝生!
最高のお弁当日和だね〜」



やはり彼女は…

少し無理をしてる…

そんな気がした…



僕らは芝の上に

シートを敷き

彼女が持ってきた

お弁当をあけた…



見た目は普通だった!

少しホッとしながら

食べた…