すると…


後ろから彼女の声がした!



「何大声で叫んでんの?」



振り返ると

彼女は滑り台の上に

座っていた…



「まっ茉莉さん!
何やってんですか
そんなとこで!
心配したじゃないですか!」



僕が怒って言うと

彼女は少し気まずそうに



「えっ?ゴメン…
星がキレイだったから
寝転がって見てたの…
怒った?」



っと返してきた…



僕は怒りよりも

安心感が強くて

内心ホッとしていたが…



少し怒ってるフリを

してやろうと思い

わざとキツく言い返した



「もう知りません!
どれだけ心配したか
わかってるんですか!」



すると彼女は…



滑り台を滑り降りてきて

僕の前に立つと…


僕の目を手で隠した



「えっ!」



僕が驚いていると…



柔らかい感触が…

頬に…触れた……



手を離した彼女は



「お詫び!
機嫌直してっ!ねっ?」



と言い…

僕の手からアイスを取り



「アイス溶けるよ!食べよ?」


と微笑みながら言った…



僕は少し頭が

混乱してしまい

何が起こったのか

すぐには理解できなかった…



今のは…

キス…?

あの柔らかい感触は彼女の…



きっとキスされたに

違いない…



だが…

それを確認する事はできず…



言われるままに

ブランコに座り

アイスを口にした…



2人並んで

ブランコに座り

アイスを食べる…



さっきの事が

気になって、アイスの味も

何もまったく感じなかった…



彼女はアイスを食べ終わると

ブランコに立ち

軽く揺れながら

聞いてきた…