赤外線送信をしている間も
隆也は東美紀から目が
逸らせなかった。





少し離れているところに
座っている一輝がニヤニヤと
笑っていることに気付く。



軽く睨んだあと、
すぐに視線を戻す。







「…あ、終わった。
じゃあ後でメール送るね!」




「あ、うん。」








あっという間の出来事で
あまりにスムーズに事が進んだため
隆也は少し気が抜けた。







一輝が話し掛けてくる。



「大胆だねえ。」



ニヤニヤしながら
東美紀を品定めするように見る。




「東さんか…
ライバルは多いぜ。」