あまり大きくない
そのCDショップが
加奈子は好きだった。



そのCDショップは学校を出て
5分ほどの場所にあり
店までの並木道も
加奈子は気に入っていた。



人の良さそうな店長と
学生だと思われるバイトの
2人でレジと整理をしている。


客が少ないから2人で
十分なんだよ、
と前に店長は
笑いながら言っていた。


それでも学生の多い夕方は
少し忙しそうである。


加奈子の学校の生徒も
ちらほらと見える。


加奈子は予約していた
CDを買うと
すぐに家に帰った。



帰りの並木道は
日が暮れてなんだか
少し寂しそうだった。