こういう時に
百合が友達で良かった、
と加奈子は思う。



どんな事を言おうが
「ん」と話を
聞いてくれる所が
好きだった。



いつの間にか先生が
やって来ていて、
百合も落書きの子達も
席に戻っていた。



何枚かプリントが
配られた後
すぐにHRは終わった。



礼をしたあとは
すぐに休み時間のように
騒がしくなった。



黙々と片付け、
友人達に別れを告げながら
教室を出ていった。



廊下はまるで
テーマパークのように
生徒であふれている。



足早に下駄箱まで行き
下校している大勢の
生徒の間を自転車ですり抜け
CDショップへ向かった。