決して学校には
嫌な女しかいない
ということは無いし、
むしろ可愛い子が
多いんじゃないかと
隆也は思っている。
クラスにも可愛い子や
性格のいい子はいる。
それでも『好き』までには
隆也はならなかった。
放課後になり
部活の時だけが
何も考えなくてすむ時間だった。
部活が終わってしまうと
また、男だけのクリスマスについて
考えてしまう。
隆也はクリスマスの日を想像して
苦笑した。
多分みんな負け惜しみで
カラオケではラブソングを
歌うんだろうな、とか。
悲しい考え事をしていたせいか
学校から駅までの時間が
長く感じた。
ちょうど電車がやって来て
隆也は余裕を持って乗車した。