「…流石に毎日起きてないよー?」


ちょっと、非常識だと思っていた私。
不在着信の中に一つ、不気味な着信があった。
それは[非通知]だった。
どうして?こんな真夜中に非通知が?
私の頭の中はその時そんな事しか思い浮かばなかった。


「…誰だ、非通知って」


時間帯的には彼だ。
そうしか思いつかなかった。
彼にはメールで非通知でかけた?とは聞いたけど
かけてないよというだけだった。
かけてないというのだから信じるしかなかったけど
私はその時にごめんなさい、これから連絡は一切取らないといった。
正直、怖かった。夜中、真夜中にまでメールや電話をしてくる彼が。


「…自分で開いてみようかな」


あれから、少しサイトに行くのを控えていた私は
自分で声で会話したりする部屋を作ろうと思った。
それから、私は数日間部屋を開き続けた。
その時に出会った彼こそが、私が今
苦しみそれでも大好きだって言えるような彼だった。


「ふえー…劇ですか?」

「うん、やってみない?」

「いいですねー!楽しそうです!」


ある日、彼と部屋に来てくれた方々と
声劇というものをやってみることになった。
声劇自体は知っていたけど、今までは聞くだけで
やろう!とは思っていなかった。
けど、その日から私の部屋は声劇をやったり
台詞などを言い合ったり、楽しく過ごせる部屋となった。