滝次様が帰られた後
もちろん家族の質問攻めにあったことは言うまでもない
夢のような方たちとの出会いから
はや3日がたった日
「誰かいるか」
玄関の方から低い声
「はーい、今行きまーす」
小走りで玄関に行くと―…
「えっ―…?!」
「おぅ」
「たっ…滝次様?!」
「これ」
そう言って私に木箱を渡された
「あっ、あの…」
訳がわからず困惑の私に
滝次様は頭をかいて
「桃…好きっつったろ」
「えっ―…開けてもよろしいですか…?」
「あぁ」
豪華な木箱を開けると
桃の良い香りがひろがり、中には4つの上品に並んだ桃が。
「たっ、滝次様…このような高価なもの…よろしいのですか?!」
「あぁ」
「本当にありがとうございます」
私は素直に嬉しくて
満面の笑みでお礼を言った