「おい」
引く恐ろしい声
「何やってんだよ」
あたしの瞳に飛び込んで来たのは―…
「何だ?てめぇ誰だ?」
鋭い目をした―…
「その女から離れろ」
「邪魔すんじゃねぇよ!さっさと失せな、命は助けてやるからよ」
「てめぇこそ。殺されてぇのか?」
「やんのかこら?!」
いきり立つ男達
「おりゃ!!」
1人の男が刀を振り上げた
ドスッ
「ぅう゛…」
刀を落としてうずくまる男
お腹に拳を入れられた
残る2人の男も刀を抜いて襲い掛かったが…
とうとう刀も抜かないその人の前にうずくまった
「大丈夫かよ…」
そう言ってあたしの口に巻かれた布を取る
「あっ、ありがとうございます…」
今あたしの目の前にいるこのお方…