杏里ちゃんと将一君はいつも一緒にいる。
明日香ちゃんが『あの二人はラブラブなんだ』って教えてくれた。
僕のこと苦手って言っていた将一君だけど、
車に乗せて公園とかいろんな所に
連れて行ってくれる。
杏里ちゃんは明日香ちゃんと将一君と明美ちゃんがいない時
僕と遊んでくれる。
僕にとって友達みたいな存在。

明日香ちゃんはのんびり屋なのか、忙しいのかいつもわからない。
朝は明美ちゃんが何回起こしても起きてくる気配がない。
明美ちゃんが階段を上るのに疲れたころやっと起きてくる。
起きてくると、僕の隣に灰皿を持って座り、
たばこを吸う。
僕を撫でながら、いっつも
『学校、いきたくねぇなぁ』
って愚痴をはいている。
でも、用意をしだしたら、早い。
化粧をして、髪の毛を整えて学校へ行く。
夕方に学校から帰ってくると、僕を撫でる暇もなく
アルバイトへ出かけて行く。
帰ってくるのはいつも夜中だ。
帰ってくると、また灰皿を持って来て僕の隣でたばこを吸う。
たばこの臭いはあんまり好きじゃないけど、
明日香ちゃんの隣にいれるからこの時間が好きだ。

この家には、猫が3匹いる。
ミー・ニャン・コロ。
ミーとニャンは兄弟で、いっつも仲良く2人でいるんだ。
コロは将一君が事故にあってるところを拾って来たんだって。
体の小さい3匹は、とっても強い。
僕の方が体がでっかいのに、近づいてきて
隣に寝る。
ミーはお兄ちゃんみたいな存在で、
最初は警戒してたけど、僕が
『仲良くなって』
って言ったら、すぐに一緒にいてくれるようになった。
ニャンはもっと警戒心が強くてあんまり僕に近づいてくれない。
遠くからいつも僕を睨んでたけど、ミーが説明してくれて仲良くなった。
コロは、警戒心が全くない。
僕が舐めても嫌がらないし、喧嘩を売ってくるんだ。
最初は明日香ちゃんが僕の隣でたばこを吸っていると
明日香ちゃんの膝にの座って
『お前だれ?明日香は俺のなんだけど』
って…。怖かった…。
でも、明日香ちゃんが
『仲良くしろよ』
って怒ると、すぐに
『しょうがねぇなぁ』
って言って、それからは一緒に寝ることが多くなった。
ついでに一緒に遊ぶことも多くなった。