「あれ?」

斑鳩君がキョロキョロと辺りを見回す。

「ガルルどこ行った?」

「え?」

私も彼の姿を探す。

ガルル君は今回の歓迎会の主役だというのに。

美味しく焼けた肉も食べずに、どこに行ったのだろう。



「お~い!」

海の方から声がした。

思わず振り向くと。

「きゃあ!」

そこには一糸纏わぬ姿のガルル君!

「ちょっと、やだあ!」

「何でマッパ!?」

「泳ぐならせめて水着着てよ!」

キャアキャアと悲鳴を上げて顔を覆う女子。

私も赤面して顔を背ける。

そんな反応には気にも留めず。

「ほら!」

ガルル君は両手いっぱいに抱えた魚や貝、蛸やウニを地面に落とした。

「素潜りして採ってきた!皆で食う!」

ガルル君は嬉しそうに笑う。

「歓迎会の礼!」

わあっ、ありがとうガルル君!

嬉しいよ、感謝してる。

してるから、早く服着て…。