2‐Fの教室に到着。

いつも騒々しいクラスだけど、先日の事件のせいもあって、今日は一段と賑やかだった。

教室の扉の向こうから、生徒達が口々に騒ぐ声が聞こえる。

「で?で?結界を破って竜が学園内に入ってきたのか?」

「そう!リントヴルム!ワイバーンの親玉みたいな奴!」

白虎君の問いかけにラビさんが答える。

「その後私、リントヴルムに捕まって天空険道までさらわれたんだから!もう死ぬ覚悟満々だったわよ!」

「天空険道も竜種がウヨウヨいるんだろ?」

斑鳩君が言うと。

「いた!ガルグイユ!ニーズヘッグ!どっちも強い!」

ガルル君が大袈裟にまくし立てる。

「ニーズヘッグって…神話上の竜種じゃないですかっ。よく無事でしたね…」

心底驚いたようなリリムさんの声。

「うん、大丈夫だった。俺と…」

ガルル君が言いかけた所で。