ガビン!と効果音が入りそうなほどのショックを受ける。

先生扱いされていないとはいえ、私は概ねどの生徒にも好意的に接してもらっているし、どんな生徒とも親しく出来る自信があった。

なのにガルル君の、この凶悪なまでの拒絶…。

ショックすぎて、思わず涙目になってしまう。

そんな私を気遣ったのか。

「ガルル」

学園長先生が口を挟んだ。

「僕との勝負に君が勝ったら、僕は君の家来になる。その代わり僕が勝ったら、ガルルは僕の言う事を何でも聞く。そういう約束だろ?」

どうやら学園長は、千獣の樹海でガルル君と遭遇した際、そういう約束の下で勝負…恐らくは戦闘…をしたらしい。

二人の顔の傷は、その時にできたものなのだろう。