そんな絶望的な戦力差でも。

ガルル君は、自分を踏みつけるニーズヘッグの足を掴む。

両腕に込めるは渾身の力。

腕力のみで、ニーズヘッグの足を押し返そうとする!

炎のブレスは尚も浴びせられ続けている。

その灼熱の苦痛に耐えながら、少しずつ、少しずつ。

己の何十倍もの重量を持つニーズヘッグの足を担ぎ上げていく!

そして遂に、ガルル君は自力のみでニーズヘッグの踏みつけから脱出!

直後。

「がはあっ!」

鋭い突起のついたニーズヘッグの尾の横薙ぎが、ガルル君の胴を打ち据えた!

まだ体勢も整っていないうちの一撃。

吐血と共に、ガルル君の体が宙に舞った。