踏みつけられたまま、炎のブレスを浴びせられるガルル君。

リントヴルムやガルグイユと互角の戦いを繰り広げたガルル君が、ニーズヘッグには圧倒的な力の差を見せつけられていた。

…私は思う。

これが『伝説に語られる竜種』と『神話に語られる竜種』の差かと。

伝説とは、せいぜい人の世に語られるもの。

しかし神話とは神代…神々の時代から語られるものだ。

その神代から生きている竜種、ニーズヘッグ。

世界の終末の日をも生き延びると言われた漆黒の竜。

如何にガルル君が魔物並の能力を持っているとしても、神に近い竜種には、抗し切る事はできないのだ。