回避行動を続けるものの、着弾時の石礫だけでもダメージは免れない。

いずれはダメージが蓄積して、私もガルル君も動けなくなってしまうだろう。

…ガルグイユの水流から逃げ回りながら、私は考えを巡らせる。

「ねぇガルル君、君のブレスって何種類くらい吐けるの?」

「ん?」

この非常時に何を言ってるんだ、といった表情を見せるガルル君。

「炎、雷、氷の三つ…何でそんな事訊く?」

基本的な三属性は使えるのね。

私は彼の芸達者ぶりに感謝する。

私は笑みすら浮かべ、ガルル君に指示した。

「ガルル君、君の氷のブレスで、湖の表面を凍らせる事ができる?」