命中精度、射程距離、発射速度。

ガルグイユの高圧水流は相当な高性能だ。

この湖を抜けるには、ガルグイユを仕留める他に方法はないらしい。

覚悟を決めて大剣を抜く私。

ガルル君は元よりそのつもりだったようで、既に先程から殺気だっている。

だけどガルグイユと一戦交えるにしても、問題はこの距離だ。

ガルグイユは広大な湖の真ん中辺りに浮上している。

その距離およそ50メートル。

とても私の大剣やガルル君の攻撃が届く間合いではない。

逆にガルグイユからは高圧水流で一方的に攻撃できる。

これでは只の的に過ぎない。

「遠すぎる。泳いでも、ガルグイユに辿り着く前にやられる。手立て、ない…!」

悔しげに歯噛みするガルル君。

こうしている間にも。

「くっ!」

ガルグイユは水流を吐き出して狙撃してくる!