「何を言っているんです、サユミ先生!」

他の先生方が、私の発言を聞いてギョッとした顔をする。

「天空険道ですよ?さっきのリントヴルムのような竜種がウジャウジャいる魔物の巣窟ですよ?並大抵の戦闘スキルじゃ、仕留められないような連中の棲みかですよ?」

「ええ、わかっています。だから行くんです」

私は毅然とした態度で胸を張り、他の先生方に言い放つ。

「担任代理とはいえ、ラビさんは今、私の教え子です。私のクラスの生徒である以上、私が責任を持って救出しに行きます」

残念ながら、今日は学園長先生は出張で天空宮市を離れている。

事態は急を要する。

学園長先生が帰ってこられるまで、のんびり待っている余裕はないのだ。

「私が行きます。私が、この手でラビさんを助け出します!」