｢数学！｣


｢またか。

本当に美紅は数字に弱いな｣


｢へへっ……｣


ごまかし笑いでかわしつつ
いそいそとテーブルに
ノートや教科書を並べて。


久々の、ちょっぴり
厳しくて、でも楽しい。


そんなレッスンタイムが
スタートした。



貢にぃはいつも、先に
一通り解き方を説明すると
その後は１回あたし自身で
解いてみるように言う。


手取り足取りで、答えを
教えてくれるわけじゃないんだ。


で、あたしが問題解いてる
間は、自分の机に座って
雑誌見たりネット見たりしてて。


あたしがどーしても
わかんなくて呼ぶと、
また、つっかえてるとこを
教えてくれるって感じ。