あの日からいつも通りの生活がいつも通りに過ぎていくなか俺だけは何かが違った。

心の奥底でなぜかあの優しい香りを探していた。

この時まだなぜなのかはわからなかった。

ただよくわからないモヤモヤとした感情が生まれていた。

「・・・おい!聞いてんのか?」

海斗のすねた声で我にかえった。

「ごめん。何だっけ?」

「またかよ!!今日昼飯何にするかって話!!最近おかしいぞ?」

ほっぺを膨らませ子供っぽい表情で不満をめいっぱい表現する海斗。

童顔の海斗はよく子供っぽい態度や表情をして女子を喜ばせている。

俺とは正反対な奴だ。

海斗の心配をさらっと受け流して購買でパンを大量に買う。

もちろん金持ちの海斗のおごりで。

買ったパンを大量にかかえ屋上に向かった。