お母さんはもう今にも
死にそうです。

ゆかりちゃんは泣いてます。

お母さんはゆかりちゃんに
『ゆかりちゃん。
お母さんが居なくても
頑張るのよ。
でももし、どうしようもなく
辛く苦しいときには
これを見なさい。』

と言って赤い巾着袋を
ゆかりちゃんに渡しました。

お母さんはそれを渡して
死にました。


ゆかりちゃんは一人になりました。


ゆかりちゃんは親戚や
おばあちゃんなどに
転々と預けられ
気がつけば中学生になりました。