「別に―?」

どうって事なさげに
あたしの横を
すい、と通り抜けた
森村の態度に負けじと
あたしは思いっきり
睨んだ。




「森村が言ったって聞いた!」



今日こそ許さないから!



あたしは今まで何度も
この森村栄嗣に
いじめられ続けてきた。

初めて会った、
幼稚園の時から。



しかも、あたしだけに
そんな態度を取るから
更にムカつく!!!




あたしは
涙目になって訴えかけるが
そんな様子に
全く動じない森村は
呆れたように
上からあたしを見る。


そして
バカにしたように
口を開いた。

「そもそも!」