この荒んだ街で、刹那の名前を知らない人間は居なかった。


こんなネオン街だ。

好き勝手に座りこみ、歌なんか歌っていると、邪魔に思う人間も中にはいた。


刹那が歌い始めた頃。

最初、毎日のように、地回りと呼ばれる、暴力団関係者が、場所代を払えと言いにきた。