玄関前のドアノブを強く握ると力強く開け…

バンッッ

閉めた。

「っはぁ……」

心臓が…ドキドキしてる…呼吸が荒い。

パタパタとドアの向こうから聞こえてくる

がちゃ

「由紀ちゃん?どうしたの?…まあっ!大変!顔が真っ赤じゃない!」

「はぁっ……そう…?」

「そうよっ!あなた〜大変大変!!由紀ちゃんが熱をだしたわ〜!」

そんなに大声で叫ばなくても……

がちゃ

父さんが出てきました。

「…大丈夫か?」

「早くお部屋で寝かさないと!!」

「…運ぶか…」

母はいつでもテンションが高く、可愛いもの大好き。父は無表情である。釣り合わなそうに見えて結構ラブラブ夫婦であるが……

……暑苦しい…



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「さ、37.5度……」

プルプルと腕をを震わせる。

「由紀ちゃん!!待っててぇ!今すぐお粥作ってくるからね!あなた!手伝ってぇ!」

母さんは父さんの腕を掴むとバタバタと階段をおりて行った

「…やっと…静かになった…頭が痛い…」

ホントに熱があるとは思わなかった…

杉野……私のこと………心配してくれた…

「………っ!」

また…苦しく……

「っ……病気…なのか?」


分からないよ…