ノブは大きく目を見開いた後、そのままボロボロと泣き始めてしまった。
俺はザブザブと川の中を歩きながら少しずつノブに近付く。
そして川を上がり、ボロボロと涙を流すノブの横に立ちながら。
「ほら、見付かっただろ?」
ノブにそれ……お守りを手渡した。
紐が切れてしまったお守りを大事そうに両手で握り締めるノブは、小さな声で何度もありがとうと繰り返す。
その言葉はとても照れ臭くて。
俺は言葉のかわりにノブの頭を撫でた。
気にするな。
友達だろ。
そんな気持ちを込めながら。
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