「ねえ、私たち、いつまで一緒にいれるのかなぁ…。」

ゆみは私にも聞こえないぐらいの小さな声で、そうつぶやいた。

私にはその言葉の意味が分かるはずもなく、ただ平坦な答えをだした。

「そんなの、ずーっとに決まってるよ!
私たちは、ずーっとずっと、一緒に、隣にいるの!」

私が未来のことを考えながら、楽しげに言うと、ゆみは うん、うん、と頷いてこう付け足した。

「そう、ずーっとだよね!
あ!みかんが先に死んだからって私まであの世に連れて行かないでよね~!」

「ちょっと!何よそれ~!」

笑顔の絶えない私たち。

それは、お互いがあるからこその笑顔。

その時、そんな簡単な事実にさえ気付いていれば―――――
私たちの運命の歯車は、止まることなく動き続けていたのかもしれない。