私たちはいつも一緒にいた。 お互いの心を暖めるかのように。 ―私はもう、友達ごっこにうんざりしてたんだ。― 苦笑いしながらつぶやいていた、6月の君。 本当の君は、昨年まで私が思ってた人物像とは、遠くかけ離れた人だった。 「―本当は、私はあんな笑顔、出来ないんだ。」 君は私にそう言った。 「…え?」 問い返す私に向かって、君はふふっと小さく笑うと、再び話し始めた。