またあの夢…



雲一つない空の下

いつも遊ぶ公園で

俺は女の子に

なぜか目に涙をためていた女の子に


「約束だ」


と言って女の子に小指を立てて指切りげんまんのポーズをしている

顔はボヤけていてよく見えない


そこで俺、沖田波留は目覚めた


「―ん、またあの夢か
何か大切なことを忘れているような…」


まぁいいか


学校に行く時間だ


下に行くと



「おはよう」


軽くお辞儀をして



「おはようございます。おばさん」



俺はテーブルに座り、ご飯を食べ始める


俺は10年前
父さんと母さんと旅行に行く途中に交通事故に遭った
俺だけが生き延びて父さんと母さんは…死んでしまった


そしてそれ以前の記憶を無くしてしまった

それからおじさんとおばさんに引き取られ今に至る

「ごちそうさま。それじゃ行ってきます」



「行ってらっしゃい」



いつものように公園の前を通りかかると

ベンチに女の子が座っていた


その女の子はそわそわしていて周りをキョロキョロ


誰かを待っているのかな


よく見ると同じ制服を着ている

同じ学校か

なぜだろう…
初めてみた気がしない


この女の子に会うことで俺の生活が大きく変わることなんて思ってもいなかった