「大輔。私ね、大輔のお嫁さんになりたい。」
一瞬、ビックリした顔で、私を見つめて、
「うん。俺のお嫁さんになって?」
って、いつもの笑顔で答えてくれた。
今の、私にはドレスを着ることも、教会で式を挙げることも、できない。
大輔のあの言葉だけで十分なのだ。それだけで、嬉しいの。
「じゃあ、比奈。明日、いいもの持ってくるからな。楽しみにしとけ!」
「まだ、帽子買うつもりなの?」
「さぁなー。じゃ、明日楽しみに待ってろよ?」
「うん。じゃまた明日。」
今日は、いつもより早めに帰った大輔。
用事でもあるのかなぁ?もうちょっと一緒に居たかったなぁ。