しばらくして
翔くんのおかあさんが


「未来ちゃん…
その手の下を触ってみて。」



顔をあげて手の下を触ると
小さな箱がおいてあった。



私が翔くんのおかあさんを
見ると


「それは未来ちゃんのだからね。」


私はその箱を
翔くんの手から静かにとった。



小さな箱


だけどところどころ
泥で汚れている。



箱を開けると
ダイヤの指輪が光っていた。


「これ・・・・」



翔くんのおかあさんを見ると

にっこり笑って



「未来ちゃんに渡す
つもりだったみたい。
箱が汚れてるのは
握りしめてたかららしいわ…」



「私に……」




「もらっても辛いだろうけど
お守りだと思って
未来ちゃんに持ってもらいたいの。
新しい恋人ができて
困ったらおばさんのとこに
持ってきて……?」



「やだ…翔くん・・・・
未来泣かせてばっかで
意地悪すぎるよ……」


また私は涙にくれる・・・・・。