白い布団


白い生地



花でかざられた祭壇



パパとママ
そしてはぁくんが先に
その横に座って
静かに生地をとった。


私はその瞬間
顔を覆った。



「う…先生・・・・」

ママのうめき声が
私を突き刺す・・・・・。


「先生・・・・・」


ママの泣き声にまた
周りが悲しみの空気に引き込まれる。



「やっと帰ってきました……。
私たちのところに……
次来る時は 婚約者を連れてくるって
ほんとに一週間前に
電話くれて…それが生徒さんだって
聞いて…パニックだったんですけどね…
あの時の声が
留守番電話に入ってるんですよ。
…聞けるかな?
未来ちゃん…?」


男の人の声


 翔くんのおとうさん?

私は怖くて
見られなかった。



後から


『ピーーーー
あれ?いないのか?翔登だけど
まっ…あらためて言うのもてれるから…
今月中に婚約者を連れて帰るから~
先に言っとくけど今は生徒だから
心の準備よろしく~… んで
卒業し……ピーーーー』


 あ…また途中で……

私の携帯の留守電もそうだった……


ふと想像して
あったかい気持ちになった。