「急がないと始まるぞ」


宏也が意地悪に微笑んだ。



「ちょ・・ちょっと・・・」



「放課後 音楽室に来い。
返してやっから~」



宏也はペンをもったまま
7組の教室に入ってしまった。




茫然としてたら
移動教室に先生が入って行った。




「あちゃ・・・・
最悪じゃん・・・・・」




おかげで開始15分間

廊下に立たされている私・・・・・・



「なんなの…アイツ
あの女ったらしのおかげで
まったく……」


それも大事なペンを
人質にされてしまった。


  ムカつく・・・・・・


池端 宏也



いい匂いがしたな


と思って慌てて首を振った。