「見て 未来~~
すごいこと俺 できるんだよ。」


得意げなはぁくんが
バック転を披露した。



「うわ~~ぁすごい!!」


私は大歓声
はぁくんはなんでもできるんだ。
ピアノだって弾くし


ただできないものがある。


虫が嫌いだった。

「未来…虫…虫とって…」


二人の遊び場で怯えるはぁくん


「もう男のくせに~~」

私がティッシュで虫を掴んで
外に追い出す役目だった。



悔しい~~~
どうしてもはぁくんには
頭とピアノはダメだけど
体育では負けたくないから



私は運動に関しては
相当な
闘志をむき出しにしたから

バック転も習得して
リレーの選手にもなったし…
テニスもバトミントンも
はぁくんのできるものは
一生懸命やった。



「すげ~
頑張ったな~未来~~」

そう言ってはぁくんが
抱きしめてくれるから・・・・


勉強以外は…
負けたくなかった。