羽実からの手紙を読んで涙が止まらなかった

羽実は悩んでいたのにいつも笑っていた

羽実を離すんじゃなかった!もっとちゃんと羽実の話を聞くべきだった!

本当の羽実を 知ったって愛してるって

どんな羽実だって愛してるんだって

俺が守ってやるって

俺が…

俺は後悔で泣き崩れた

俺は羽実を助けてあげれなかった

涙さえも枯れて、俺は羽実を奪ったあいつを殺す為に羽実の家に向かった

羽実の家には報道陣や警察官でめちゃくちゃになっていた

俺を見つけた仲間が匿名でビデオテープが警察に届いたと話してくれた

あの男は引きずらるように連行されて行くのがうっすら見えた

復讐さえ赦されない俺は羽実と初めて会った海辺に立っていた

羽実とお揃いの指輪を握りしめ俺は指輪の中を見た

羽実の想いを知ってまた泣き崩れた

羽実…はじめて羽実を見つけた時、俺はもう惹かれていたんだ。風にまとった長い髪に消え入りそうな透き通った肌…助けようと思ったんじゃなかったんだ

自分でも気づかないうちにお前を引き寄せていたんだ…

毎日、同じ繰り返しの俺に愛を教えてくれた

羽実…俺は何にもしてやれなかった

俺が貰ってたんだよ

羽実…

この世界に居るならどんな事をしたって見つけてやるよ

お前今どこにいるんだよ

しょうがないから探しに行くよ

俺にしかお前見つけられないからな…

ちゃんと待ってろよ