「これはそのー…な?」


あたしが怒りに震えていると、未だに言い訳する司。


その姿に、なぜかすっごいイラついた。


「言い訳なんかしてんじゃないわよっ!!ばーか!!」


あたしがべっと舌を出してそう言うと、司は顔をひきつらせた。


「ほんっと可愛くねぇ女!!」


「悪かったなバカヤロウ」


そうやっていつも通りの言い合いをしていると、急に春くんがクスクス笑い出した。


不思議に思ったあたしたちは、ピタッと動きを止めた。


「春くん?」


「いきなり何だよ?」


そう問い掛けても、返事が出来ないくらい笑う春くんに、あたしたちは顔を見合わせた。


「ど、どうしたんだろ春くん…なんか変なモノ食べたのかな…」


「いや、壊れたんだよ多分。いつか壊れると思ってたからな…」


そんなアホな会話を繰り広げている間に、春くんは少し落ち着きを取り戻したようだ。