しばらくの間、黙って歩いた。


なんか何話していいか分かんなくなった。


でもその沈黙を破ってくれたのは、春くんだった。


「おはよ、恵瑠ちゃん、司」


「あ、おはよー春くん」


「…うす」


いつも通りの春くんに、なぜか少しホッとした。


「司ー、久々な気ぃするわ」


「そーか?昨日会ってないだけじゃねーか」


「司いないとさみしーんだよ」


「何キモいこと言ってんだバカヤロ」


「酷いなぁ。ま、いいさ。恵瑠ちゃんだっていたしねー」


「…ハッ、恵瑠なんかがいてもしょーがねぇだろ」


…むか。


「そんなこと言っちゃってさ!!本当は司、恵瑠ちゃんさえいればいいんだろ?」


「なっ…んなわけあるか!!誰がこんなブス…」


ぷち


「ぶ…ブス…ですってぇ…?」


「あ、や、恵瑠…」


慌てて手を振る司と呆れ顔の春くん。