そんなあたしの向こう。


すっと腕が伸びてきて、藤澤光が、マイちゃんの肩を抱いた。


「気のせい、だろ。
オレだって、初めて会ったのに。
そんなことより、舞。
おとなしく寝てろ。
毎晩毎晩、こんなに飲んで」


藤澤光は、ため息をつきながら、マイちゃんの髪を撫でる。


「舞。
おまえ、大丈夫か?」