それに対して、藤澤光は……。


数秒迷うそぶりを見せた後……。


「OK」


短く了承の言葉を口にして、それから大通りに出て、タクシーを止めた。


「家、どこ?」


そう聞く藤澤光にではなく、タクシーの運転手さんに、住所を告げる。


ゆっくりと走り出すタクシー。


その中で……。