「姫、志保様が姫とお話をしたい、とおっしゃられているのですが…」 「私と…ですか?」 翔子さんにこう言われたのは、夏休みに入ってすぐのこと。 考えてみれば、王室に入ってからもうすぐ4ヶ月が経とうとしているのに、志保さんと息子の和也さんとはまだ一度もきちんと話したことがない。 一応は、家族、なのにね…… 志保さんと和也さんは、たしか先週まで公務で長い間アメリカに行っていたから、顔を合わせる機会が無かった。 「翔子さん……志保さんには私から伺います、と伝えて下さい」 「承知いたしました」