並んで歩く二人を見ながら

もう、少しだ。


私の心がざわつき始める。


もう、少しで レミは井坂に告白するんだ。

あの ゴミ箱を過ぎた辺りで。

こんな、みんなが見てる前で。


並んで歩いていたレミが足を止める。


「私、井坂が好きなの…!
私と付き合って!」


驚きながら振り返る井坂。


それを呆然と見ている私達。


「えっ、レミ…今、井坂に告った?」

「うん。好きって言ったよね?」

「なに、えっ、こんな所で?」


周りの友達が話している。


レミが顔を真っ赤にしてる事が
少し離れていてもわかる。


井坂は一度、こちら側を見てから
すぐにレミに近付いて言うんだ。


「俺でよければ。」


レミは、手を顔で覆いながら泣いた。


「ほんと?」

レミが聞くと

「うん。」

井坂は頷いた。