コップを外して
トクトクと中の液体をコップにつぐと

「はい!あすちゃんからどうぞ!」

私に差し出した。

「えっ?いいの?」

「うん。あすちゃん、水筒忘れちゃったんでしょ?さっき、言ってたもんね。どうぞ。」

「えっ…あっ…。

ありがとう…」


私は、コップを受け取ると
静かに、喉に流し込んだ。

すぅーっと、冷たくて
リンゴの味が口に広がる。


「おいしい。ありがとう」

コップを千紗に返す。

「うん。」

千紗は、ニッコリ笑って

また、コップにソレをつぐと
今度は自分が飲む。

「う~ん、冷た~い!」


満足気な声を出した。