鞄を開けて、中からポーチを取り出すと
更にその中からうさぎの形をした鏡を取り出す。


ゴクリ…


唾を飲み込み
鏡を覗き込む。

すると、そこには
幼い頃の私が映っている。


「どういう事?
タイムスリップってやつ?」

呆然と、鏡に映る自分を見ていると


「あすちゃん!どうしたのよ?」

千紗が近寄って来た。


「う…ううん、何でもない。」

「ふ~ん、変なの。」

千紗は、不思議そうな顔して私を見る。

言っても、信じてはもらえないよね?

タイムスリップ、なんて…

それをした私自身が一番、信じられない。


「まぁ、いっか。
少し、ココで休もう!」

千紗は、ベンチに腰をかけると

鞄の中から、水筒を出す。