私が立ち上がるとブランコが

ガタン!

と音をたてる。


さっきまで、空中ブランコだったのに

今は普通のブランコ?

しかも、ウチの近くの公園?


鞄に近寄り、どっちが自分のか確かめてみる。


「えっと…」


どっちが私の?


考えていると

チャックについてるアルファベットのキーホルダーに気付く。


「これ…」


私は、『A』が付いてる方のチャックを開けた。


あすみの『A』
千紗は『T』をつけている。


…思い出した。


この頃、何でも千紗とお揃いにしてた。

鞄、鏡、ペンケース、ポーチ、シャープペン、メモ帳、ヘアゴム、リボン、付けるキーホルダー…


親におねだりして

家の手伝いいっぱいして

買って貰ったんだっけ?