「捕まってろって…。
ってか、コレどこに行くの? 」

「いい所。」

「いい所って…。」

「あすみが行きたいから、呼んだんでしょ?」

「私が…?」

少し考えてから、疑問がいくつも浮かび上がる。

「ってか、何で呼び捨て?
それに、何でこのドロ舟が私と気が…

うぎゃあ!?」


ドロ舟がひっくり返って

私は落ちそうになる。


「あすみは、バカだなぁ。

ドロ舟なんて、言ったら怒るに決まってるだろ。

ちゃんと、謝れよ。」

「はぁ!?」


意味がわからなかったけど

私は下を見てゾッとする。


街の灯りが、アリンコの様に小さい。


昼間、屋上からみた景色とは桁違い。


落ちたら、死ぬ!!